Trankiel  Groningen - Japan
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Nuon Magnum(ヌオン・マグナム)オープン・ディ、大成功
 
 タクシーがエームスハーフェンに近づくと、小雨が降り出してきました。運転手が「Nuon へ、ですね?」と確かめ、もうかなり車が来ていますよ、と話します。彼がそう言うのは、今日はもうタクシーが何度かここに来ているからでした。そしてしばらく、その予想外の混雑や、複合発電設備が建設中であることへの賛否について話します。
 目的地に近づくほど、その風景が大きく変わったことが、よりはっきりします。40年以上前、エームスハーフェンの建設が始まった頃、ここはまだ何もなく荒涼としたところでした。今は地平線に、多くの風車や、そこに建設される企業の輪郭が少しずつ見えてきます。少し後、建設中の発電所が大きなクレーンやパワーシャベルと共に姿を現し、今建設の真最中であることが分かります。
 
 ヌオン・マグナム の駐車場に入り、発電所の建設反対を表明するグリーンピースの活動家数人の傍を通り過ぎます。激しい雨ではないのですが、写真を撮るには不都合な雨が、まだ降っています。建設中のマグナム発電所が上手く写せるかどうか ...  ヌオンからの入場許可書を手に、特別に用意された大きな白いテントへ急ぎます。そこで、ヌオンの職員たちから、とても心のこもった歓迎を受け、資料と幾つかのちょっとしたプレゼントが入ったリュックサックが渡されます。又レインコートも、訪問者が使えるように用意されています。
 
 
 中には、三菱を筆頭とする、建設に携わっている企業のスタンドが並んでいます。マルチ燃料が使えるよう設計された特別なボイラーを供給するNEM 社でもらったパンフレットには次のように書かれています。
「1万7千以上のチューブを持つ、これまでNEM が製造した中で最大のボイラーです。この Heat Recovery Steam Generators( HRSG's:排熱回収ボイラー)は、高さ約85.3m長さ30m幅16.5mで、その蒸気容量は94.5kg/秒です。」
 電気システムを提供しているドイツのABB社のスタンドもあります。この午後その後、建物の中でその装置を見学した人々から「おー」という声がもれました。
 
 又、中にいる人たちには、熱いコーヒーや紅茶、ジュースやケーキも用意されています。
 
 ヌオン・マグナムは実際、多くの関心ある人々に、出来る限りのサービスをしていました。新しい発電所が最終的にどのようになるのかも、見ることが出来ます。その会社からもらったパンフレットの中には、ガス・石炭・バイオマスが用いられる新しいスタイルの発電所になる、と書かれています。その建設が二段階になっていることも知ります。最初はガス焚きの部分、次に石炭やバイオマスをガス化させる装置が設置されます。CO2回収装置も、そのプログラムに入っています。
 
 
 メインコントラクターである三菱は、そのグループ会社の三菱自動車より 電気自動車ミツビシi-MiEV(アイ・ミーブ)MY2011 も展示していました。このミツビシの最新モデルは、この12月よりオランダで販売されるとのことです。電気自動車なのでCO2を排出せず、エネルギーラベルA になっています。
 
 そこで手にした「Sustainability Report 2010」を興味深く読みますが、もっと惹かれたのは、その名高いマルチナショナルの歴史を垣間見ることが出来る「Mitsubishi (once upon a) Times」という新聞です。その中から少しここに引用します。
 
 「1857年に鮑の浦(飽の浦:長崎)で鎔鉄所の建設が始まり、1861年に完成しました。三菱重工業の長崎造船所は、ここから発展しました。その事業の創立は、主として当時日本と関係のあった唯一の国、オランダの協力によるものでした。その関係の中で、特にオランダの海軍機関方士官 H. ハルデスの働きは、話しておく価値があります。彼はレンガ製造を指導しただけでなく、西洋式造船所の全体の設計や建設にも責任がありました。
 
 1660年から1867年まで日本を統治した徳川幕府により、1857年にこの竪削盤(注:新聞には写真が掲載されています)がオランダから輸入され、長崎の鋳物工場の建設に使われました。その機械はそれから100年以上使われ、日本の造船やその他の重工業分野の発展に大きな貢献をもたらしました。
 
 この注目すべき器械(注:新聞には写真が掲載されています)は1793年にオランダで注文され、造船所の建設に使われました。ダイビング・ベル(潜水鐘)から、海底の状況を調べることが出来 ... 」

昔と今
 
 そして今、150~200年の後に、三菱がヌオン社のため、フローニンゲンのエームスハーフェンにこのモダンな発電所を建設します。ここエームスハーフェンに日本人が配され、かつてオランダの貢献で始まり、長い道のりで著しく成長し、その名前が世界中に知られている日本企業のスタンドが置かれています。誰もが知っている名前です!
 
 雨はまだすっかり上がってはいませんが、テントから出て建築現場を1.6km歩き見学します。しかし、見えるものはそれほど多くはありません。これまでの建設が、主として地下部分であったことが分かります。例えば、巨大な冷却水用パイプが土中に設置されているという説明を聞きます。3つの巨大なガスタービンが設置される場所も見ます。そして変電所、冷却水の排水、建築中の事務所が入るビルも。
 


建設中の事務所のビル(左)と完成図(上)
 
 その訪問にとても満足できたのですが、撮った写真には少々がっかりしました。レンズに雨がかかったようです。何という不運! ヌオンはその日、時間を区切って見学者たちをグループ分けしていたのですが、他のグループの時間帯には雨が降らず、2500名以上の見学者の最終グループの時にはお日様さえ覗いていたそうです。
 
 その日が大成功だったこと、再びオープン・ディを開催したいと考えていること、が書かれたヌオン・マグナムからのメールを、訪問から12日後に受け取りました。
 
 次を楽しみに待ちましょう。
 
 
 
Nuon Magnum 訪問 - 写真をいくつか
 
 
完成図:概観(上)、給水(左下)、排水(右下)
 
 
 

見学者たち(上・下)- 写真提供:Nuon Magnum ©

 
 
 
 
 
 
建設中のビル(上) - 写真提供:Nuon Magnum ©
 
 
>>Nuon ニュース (英語)
 
>>三菱重工ニュース
 
>>Eemshaven(エームスハーフェン) (英語)
 
 
 
 




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