Trankiel  Groningen - Japan
Welkom  Terug in de tijd Japanners in Nederland Groningen en Japan Cultuurverschil Japan Groningen  
 ようこそ むかし へ オランダ の 日本人 フローニンゲン と 日本 文化のちがい 日本 フローニンゲン  
 
 
フローニンゲンの Grand Theatre で 「The Thing & Otomo

フィーチャリング 大友良英
 
 
 
 フローニンゲンの街はとても込み合っていました。フロートマルクトにあるGrand Theatre (グランド・シアター)で4時から始まるハードコア・トリオ「The Thing」 と大友良英のコンサートを聞きに、フローニンゲン市に来ています。フローニンゲン駅からそこへ行くのに、道路が完全に閉鎖されたフィスマルクトやその周辺の通りに、驚かされました。今日は大きな関心を集めている、フローニンゲンの4マイル・マラソンの日で、何千人もの参加者がここフィスマルクトのゴールへ向かっています。ですから、その劇場に行くには、ずっと回り道をしなければなりません。分かりました!
 やや息を切らせ、4時を少し過ぎてから劇場に入りました。ほっとしたことには、予想外だった開始時間の遅れのおかげで、公演すべてを見ることが出来ました。
 
 グランド・シアターが最近、日本からの五重奏団 Salle Gaveau(サルガヴォ)をフローニンゲン市にもたらした後、再び日本からの著名なミュージシャンがその舞台に立ちます。ギタリスト大友良英。彼はこのツアーでスカンジナビアのトリオ「The Thing」と共演します。これは、ノルウェーの、ベース奏者インゲブリクト・ホーケル・フラーテンとドラマーのポール・ニルセン・ラブ、スゥエーデンのサックス奏者マッツ・グスタフソンによって2000年に結成されたトリオです。この3人は、フリーミュージック・スタイルや、ドイツ、イギリス、アメリカでこれから派生した音楽などから、様々な影響を受けています。
 これらは聞く必要はなく感じるべき影響である、とプレス・インフォに書かれていました。これらのミュージシャンたちは、スカンディナヴィアのシーンで最もアクティブな即興演奏家であると言えます。この強力なトリオは、ドン・チェリーやデヴィッド・マレイのようなジャズの巨匠たちの音楽からインスピレーションを得ている他、ザ・ホワイト・ストライプス 、PJハーヴェイやヤー・ヤー・ヤーズ の曲もカバーしています。
 彼らの日本のノイズミュージックや即興演奏の偉大な名前、大友良英との共演は、サキソフォン奏者のマッツ・グスタフソンが大友良英ニュー・ジャズ・アンサンブルのゲスト・メンバーに加わったことに始まります。2007年と2008年に、彼らは日本とヨーロッパのツアーを一緒に行っています。CD「Shinjuku Crawl」( Smalltown Superjazz 2009 )は、2007年10月に新宿ピットインで収録されました。
 
 グランド・シアターのまずまずの入りの上階ホールで、この音楽潮流の愛好家たちは確かに楽しんでいます。自分たちはその愛好家の中には含まれないのですが、そこに4人のトップミュージシャンがいることは直ちに分かります。限界を捜し訪れようとして、時に私などの好みでは一箇所に少し長く留まりすぎる、ミュージシャンたち。あるいは、それから突然、その境のずっと内側のスタイルに立ち戻ります。演奏の間に、彼らが即興演奏の真のマスターたちであることが、はっきり分かります。実際のところ、このスタイルの音楽のことはよく知らず、愛好家たちのような期待は持たずにこの劇場にやってきていたのですが、今日初めて出会ったそれにとても感銘を受けました。特に、ロックやブルースの影響が浮かび上がってくるところで。
 自分たちのことを言うなら、特に大友良英のためにやってきていました。彼は横浜生まれのギタリスト、ターンテーブリストで、日本の実験音楽の先導者の一人と見られています。
 大友良英は、Onkyo というジャンルの発展を担いました。それは、90年代の終わりに日本で起こった自由即興で、「Onkyo」という名前は、日本語の「音の響き」から生まれています。
 音のテクスチャーがとても強調される音楽ジャンルで、テクノ、ノイズ、電子音楽の要素から、ユニークなハイブリッドな形を造っています。よく行われる静かなサウンド操作が特徴的です。
 良英と並んで中村としまる、杉本拓、Sachiko M が、このジャンルの著名なミュージシャンとして挙げられます。この4人は EAI(Electroacoustic Improvisation: 電子音響・即興)スタイルに、とても大きな影響を与えました。
 
 大友良英(51)はグランドシアターで、極めつけのミュージシャンであることを証明しました。見事な即興演奏だけでなく、彼にはロックや本物のブルースの音色を奏でるのも朝飯前であることも、この公演で明らかです。少し身びいきなようにも思いますが、この劇場に来て、彼の演奏でとてもいい気持ちになれました。もちろん The Thing に不足があるわけではなく、彼らにも感銘を受けました。
 公演が終わって駅に向かう時も、まだいい気分でした。フィスマルクトでは人々は後片付けに忙しく、もう閉めきられてはいませんでした。歩行の限界は、もはやなくなっていました。
 
 
>>大友良英
 
>>The Thing (英語)
 



© 2010 Trankiel