|
フローニンゲン市が多彩な文化地区だということは、一般によく知られています。フェスティバル、芸術ギャラリー、イベント、展覧会、演劇、ミュージアムが活気ある文化街を作り、「出かけるべき所」の学生街にしています。そのコンパクトさは疑いなく利点の一つです。様々なミュージアムが、鉄道のメイン駅から少し歩いた所にあります。
今日は、フローニンゲン駅から徒歩約10分、オランダ漫画博物館へ。ミュージアムの中で、これはまだかなり若い芽と言うことが出来、西ヨーロッパのその種のミュージアムでユニークな位置を占めています。90年代の終わりに、この博物館を、商店、プロムナード、駐車場で構成されたヴェスターハーフェン(西港)センターに含めることが決められました。しかし、駐車場の上に
Libéma(リベーマ:レジャー産業の会社)の一部としてそれがオープンされるまでには、更に4年の歳月がかかっています。
|
駅から博物館へ行く途中でも、このような風景が楽しめます。 |
中に入ると、最近アピンハダム市博物館での Jan Kruis(ヤン・クラウス)のサイン会で知り合った、漫画家の Hans Huisjes(ハンス・ハウシェス)さんの心からの歓迎を受けます。彼はアーカイブからインフォの小冊子を用意し、『ヤン・クラウスの劇場』展の会場へ導いてくれます。見慣れた人気漫画『ヤン、ヤンスと子供たち』のほか、クラウス作品の多才さに驚かされます。ここには、彼の水彩画、ペン画、グワッシュ、アクリル画も展示されており、本当に驚きました。
漫画家の Frans Le Roux(フランス・レ・ルー)が上手く劇場の雰囲気を出しています。一番大きな壁には、滑らかな筆遣いが目立つ、クラウスによる多くの肖像画が掛けられています。Libelle(婦人雑誌)のこの種の注文はいつも間近にされるので、これらの作品は実際にも素早く描かれる必要があった、とハンス・ハウシェスさんは説明します。
クラウス作の肖像画のいくつかは、オランダの有名人、マルテン・トーンデル(漫画家)、ミース・バウマン(TV司会者)、シモン・カルミヘルト(作家)、ペーター・ファン・ストラーテン(風刺漫画家、イラストレーター)を描いたものです。
本当に素晴らしいのは、スーストダイク宮殿の庭園での王室一家のグループ肖像の下絵です。ユリアナ女王とプリンス・ベルンハルトの結婚40周年の機会に描いたもので、彼のユーモアが前面に出ています。 完成した5×3.25mのその絵は現在、アーメラント自治体の庁舎に掛けられていて、オープン時間に見ることが出来ます。そして、自分の家にも欲しいという人には:ポスターが作られています!
反対側の壁では、偉才クラウスの豊かな作品の中から、より多くのものを見ることが出来ます。それらは、「Komedie(コメディー)」、「Drama(ドラマ)」、「Avontuur(冒険)」の3つのテーマに分けられています。「Intermezzo(幕間)」という表題の下では彼が制作した広告作品、「Productie(制作)」ではスケッチや絵画の制作過程の素晴らしい絵を、見ることが出来ます。もっと知りたい人には、アーティストの生活を描いた様々なフィルムやTV番組の一部を、対話方式の装置で選び見ることが出来ます。
この展覧会の前にハンス・ハウシェスさんが編集したカタログの中に、まだいくつかのことが書かれています。1993年からヤン・クラウスが、発起人、スポークスマン、デザイナー、役員として、この素晴らしいオランダ漫画博物館の実現にどのように直接関わったかということ。1996年にオランダライオン勲章が授与されたこと。世紀が変わった後、ムルタトゥーリの名作『Woutertje
Pieterse(ヴァウターチェ、ピーターセ)』のイラスト版の制作を始め、2007年にはその全イラストの展覧会がアムステルダムのファン・ゴッホ美術館で開かれたこと。
案内し説明してくれたハンスさんにお礼を言い、別れます。しかし見ていないものがまだまだあるので、博物館とはまだお別れではありません。特に魅力的だったのは、伝説の
Kapitein Rob(ロブ船長)や彼の帆船 De Vrijheid(自由号)についての、もう一つの大きな展示でした。ノスタルジーでしょうか?
また、その他の有名な漫画も展示されていました。。オリー・B・ボメルとトム・プース、パウルス・デ・ボスカバウターや ... エリック・デ・ノールマン! 彼らは当時の漫画のヒーローたちですが、ドーラ、スポンジ・ボブ、アバターのような今の漫画にも関心が払われています。
何時間か楽しんでから外に出た時には、パンフレットに書かれていた「とても素敵な博物館」という言葉に、全く同感していました。
© 2010 Trankiel
|
|
|
|