Trankiel Groningen - Japan 
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イヴォンヌ・ストラウス 作品展

クンストハル Bart Art Box で開催
 

 広々としたフローニンゲンを旅する時、人は間違いなく、その自然や、歴史を語り文化を語る多くのものに心打たれます。海がまだ広い土地を支配し、平地が水によって区切られていた遠い昔を、その位置と形によって生き生きと思い出させる、小さなヴィーの村々。肥沃な耕地や牧草地に囲まれた村々の真ん中には、豊かな精神生活を示す中世からの教会がたっています。それらの教会の中には、歴史ある古い(パイプ)オルガンが残されていることが、広く知られています。この堂々とした楽器の多くはとても良く保存され、フローニンゲンはまさしくユニークなオルガンの地、と言うことが出来ます。

 フローニンゲン市から10kmほど北東、ダムステルディープの近くに位置する Thesinge (テーシンゲ)も、そのような多くのヴィーデの村の一つで、中世初期にクヴェルダーヴァルの上に生まれました。12世紀にベネディクト会がそこに、聖フェリシタスに捧げられた、ゲルマニアという名前の修道院を設立します。3世紀後この修道院は、近くの Ten Boer(テン・ブー)にあった修道院と合体しました。フローニンゲンにあった他の多くの修道院と同様に、そのほとんど全てが破壊されました。テーシンゲのその教会は、13世紀に建てられた教会堂の遺物です。この教会のあちこちが時と共に変化し、内陣だけが残り、かなり増築されました。
 
 テーシンゲの田舎の典型的なフローニンゲンの農家の大きな納屋の中に、造形作家 Bart Huysman(バト・ハウスマン)と教育家 Anika van der Wijk(アニカ・ファン・デル・ヴァイク)が、2007年から展示スペースを提供しています。クンストハル Bart Art Box(バト・アート・ボックス)。この大きな部屋で、2011年3月13日まで Yvonne Struys(イヴォンヌ・ストラウス)の作品が展示されます。彼女の作品に、これ以上相応しい環境はほとんど考えられません。イヴォンヌ・ストラウスの感性に訴えかける作品の中に、このフローニンゲンの地と直接結びつけられる多くのものが見出せるからです。彼女の古びた自然素材への嗜好から、彼女の同胞である人間の歴史への関心まで。彼女の創作は工芸的で、いつも新しいものと旧いものを繋げることに成功しています。彼女の Nieuwolda(ニューヴォルダ)のアトリエで、自身でパルプから作った紙で大作 『Hemden(衣服)』 を制作していることが、多くを語っています。
 クンストハル・バト・アート・ボックスの展覧会案内には「それは時々ほとんど修道僧 - 修道女と言う方が良いのでしょうが – の仕事です。」と書かれています。
 
 これはとても興味深いものなので、以下、その終わりの部分を引用します。
 
 イヴォンヌ・ストラウスの作品は、出会いであり、対決でもあり、異界への入口のような神秘的な領域を伴っています。死を免れない者たちがそこで起こっていることを想像し、この世界の実在、神々が私たちを見ている、異界。
 クンストハル・バト・アート・ボックスの大きなホールの真ん中に、彼女の作品 『Hemd: Faro comme l'ausello. - 13世紀イタリアの詩』 が置かれています。その紙製の作品にこの詩からの数行が記されています。青いサギの翼のついたこの 『Hemd』 は高さが優に2mあり、そのホールの中で遠くからも見られるよう印象的に展示されています。「ノスタルジーが私を傷つけるから、私が知っている人はもう誰も周りにいないから。」 彼女のインスタレーションには、テクストと言語が重要です。
 階段を上ると、棒、紙カード、干し草熊手が広がり、そのインスタレーションは 6×10m の空間を占めています。見、判読し、読もうと試み、静かにし、驚かせよ、と、それぞれにアルファベット1文字が書かれたカードたちが話します
 すべてが繋がっています。イヴォンヌ・ストラウスは、これを言葉で表現する創造者、芸術家です。
 
     (上記の引用: Bart Art Box ファンデーションの案内より)
 
 
イヴォンヌ・ストラウスの10作品を展示
2011年3月13日まで 土・日 午後1時~5時
Bart Art Box - Thesingerweg 4, Thesinge - にて

 
 
>>Bart Art Box http(オランダ語)
 
>>Yvonne Struys(オランダ語)
 
 
 



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