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エリックは2000年の日蘭修好400周年記念事業の一つ「12xおらんだ」に招へいされて来日した。
オランダと日本でみられる鳥は実に似かよっている。実は人間も想像していたよりも似ている。地球の反対側近くで生まれ育ちながら、絵描きのエリックと幼馴染のように呼吸が合うのに気づくのに時間はかからなかった。姿かたちはかなり差があり、身長の差は30cm以上。
志々伎山(しじきやま)を歩いたときには後から歩くエリックがクモの巣にからまってはもがく姿が思い出される。
道すがらエリックは平戸の自然を描いた本を出そうと話し合った。エリックは平戸の自然に魅せられ、私はエリックの絵のすばらしさとバードウォッチャーとしての目の確かさを感じていた。
(『平戸の空』 筆者あとがきより) |